ドバイ外国人投資家向けアパートメント戦略 — Dubai real estate
Investment

ドバイ外国人投資家向けアパートメント戦略

ガイア・リビングでアパートメント編集長を務める山本 大輔です。ドバイ不動産市場は、世界中の投資家にとって魅力的な機会を提供し続けています。特に、アジアやヨーロッパからの投資家の皆様からいただくお問い合わせは年々増加しており、その関心の高さを肌で感じています。…

山本 大輔 — portrait
2026年9月3日 · 読了時間19分

ガイア・リビングでアパートメント編集長を務める山本 大輔です。ドバイ不動産市場は、世界中の投資家にとって魅力的な機会を提供し続けています。特に、アジアやヨーロッパからの投資家の皆様からいただくお問い合わせは年々増加しており、その関心の高さを肌で感じています。

この記事では、ドバイでのアパートメント投資を検討されているアジア・ヨーロッパの投資家の皆様に向けて、具体的な戦略を私の視点から詳しく解説します。

本稿で掘り下げる内容はこちらです:

  • なぜ今、ドバイが国際的な投資ハブとして注目されるのか
  • アジアとヨーロッパの投資家、それぞれの視点とニーズの違い
  • 予算別に見る、投資に最適なアパートメントエリア
  • 初期費用とランニングコストの完全内訳
  • ゴールデンビザ取得という付加価値
  • 成功する投資家と失敗する投資家の分かれ道
  • 2026年以降を見据えた、私からの最終的なアドバイス

なぜドバイはアジアとヨーロッパの投資家を惹きつけるのか

ドバイがこれほどまでに国際的な投資家、特にアジアとヨーロッパの富裕層から熱い視線を集める理由は、単一の要因に帰結するものではありません。複数の強力な要素が組み合わさり、他に類を見ない投資環境を創出しているのです。私自身、世界中の不動産市場を見てきましたが、ドバイの持つダイナミズムと安定性の両立は特筆に値すると考えています。まず、地理的な優位性は無視できません。アジア、ヨーロッパ、アフリカ大陸の結節点に位置するドバイは、グローバルなビジネスと人の往来においてハブとしての役割を担っています。これにより、常に多様な国籍の人々による住宅需要が生まれ、賃貸市場を下支えしています。フライト8時間圏内に世界人口の3分の2が居住しているという事実は、この都市の潜在的なリーチの広さを示しています。

次に、最も強力な魅力の一つが、その卓越した税制優遇です。UAEでは、個人に対する所得税、キャピタルゲイン税、固定資産税が存在しません。これは、不動産投資から得られる賃貸収入や売却益が、ほぼそのまま手元に残ることを意味します。例えば、ヨーロッパの多くの国では不動産所得に対して20%から45%以上の税金が課されることを考えると、この差は歴然です。アジアの投資家にとっても、自国での税負担と比較した場合、ドバイの税制は非常に魅力的です。この「タックスフリー」というシンプルな事実は、投資利回りを計算する上で決定的な違いを生み出します。Gaia Livingにご相談いただくお客様の多くが、この税制上のメリットをドバイ投資の第一の理由として挙げています。

さらに、政治的・経済的な安定性も重要な要素です。周辺地域が不安定な情勢に見舞われることがある中で、UAEは一貫して安全で安定した国としての地位を確立してきました。政府主導の強力なリーダーシップのもと、長期的な視野に立った都市開発と経済多角化が進められています。これにより、投資家は安心して長期的な資産形成に取り組むことができます。また、UAEディルハムは米ドルにペッグ(固定相場制)されており、為替変動リスクが極めて低いことも、国際的な投資家にとっては大きな安心材料です。資産価値が予測不能な為替変動によって目減りする心配が少ないため、より純粋に不動産そのものの価値を見極めることに集中できるのです。こうした複合的な要因が、ドバイを単なるリゾート地ではなく、堅実な資産保全と成長を両立できる世界有数の投資先へと押し上げているのです。

アジア投資家 vs ヨーロッパ投資家:視点の違いと共通のゴール

マリーナ・ハイツ注目のプロジェクト
マリーナ・ハイツ
Meraas · ドバイ・マリーナ
発信元
AED 4.2M

世界中から投資家が集まるドバイですが、出身地域によって不動産に求めるものには興味深い違いが見られます。もちろん個人差は大きいですが、私が日々お客様と接する中で感じる、アジアとヨーロッパの投資家の一般的な傾向についてお話しします。これは、ご自身の投資戦略を練る上での一つの参考になるはずです。

まず、多くのアジア投資家の方々は、非常に明確な「投資リターン」を重視する傾向にあります。具体的には、高い賃貸利回り(Net Yield)と、将来的な物件価値の上昇(Capital Appreciation)が最大の関心事です。彼らは数値に敏感で、購入前に平米単価、予想賃料、サービスチャージを徹底的に比較検討します。そのため、比較的新しい開発エリアで、まだ価格が上昇しきっておらず、かつ将来的なインフラ整備によって価値向上が見込める物件に注目が集まりがちです。例えば、JVC(ジュメイラ・ビレッジ・サークル)アージャンのようなエリアは、手頃な価格帯でありながら5%〜8%という比較的高水準の賃貸利回りが期待できるため、アジアの投資家から常に高い人気を誇ります。彼らにとって不動産は、効率的に資産を増やすための「金融商品」に近い側面を持っていると言えるでしょう。

一方、ヨーロッパ投資家の皆様は、リターンと同時に「ライフスタイル」や「資産保全」の側面を強く意識される方が多いように感じます。ドバイを単なる投資先としてだけでなく、家族で休暇を過ごすためのセカンドハウスや、将来的な移住先として捉えているのです。そのため、物件選びにおいては、眺望、アメニティの質、コミュニティの雰囲気、近隣のインターナショナルスクールやレストランへのアクセスといった「生活の質」を左右する要素が重要な判断基準となります。彼らが好むのは、ドバイ・マリーナパーム・ジュメイラのような、確立された高級リゾートエリアです。これらのエリアは利回り自体は3%〜5%とJVCなどに比べて低いかもしれませんが、世界的に認知されたブランド力と、何物にも代えがたいウォーターフロントのライフスタイルを提供してくれます。資産価値の安定性が高く、インフレヘッジとしての役割も期待できるため、資産を「守りながら楽しむ」という視点に合致するのです。

ドバイ不動産の面白いところは、投資家の多様なニーズに応える選択肢が必ず見つかる点です。高い利回りを狙うのか、それとも唯一無二のライフスタイルを手に入れるのか。あなたの目的が、最適なエリアを教えてくれます。

しかし、こうしたアプローチの違いはあれど、全てのドバイ外国人投資家が共有するゴールも存在します。それは、安定した法制度とビジネス環境の下で、安全に資産を運用したいという願いです。ドバイ不動産登記局(DLD)による透明性の高い取引記録、不動産規制庁(RERA)による開発業者と購入者の保護、そしてエスクロー勘定システムによる支払い金の保全など、ドバイの不動産市場は投資家保護の仕組みが非常に整備されています。アジアの投資家もヨーロッパの投資家も、この堅牢な法的枠組みがあるからこそ、安心して高額な投資を決断できるのです。最終的には、異なる視点を持ちながらも、皆がドバイというプラットフォームが提供する「安全性と機会」という共通の価値を求めていると言えるでしょう。

予算別に見る、投資に最適なアパートメントエリア

ドバイでのアパートメント投資を成功させる鍵は、ご自身の予算と目的に合ったエリアを的確に選ぶことです。ここでは、具体的な予算別に、私がお勧めするエリアとその特徴を解説します。価格は常に変動しますが、2026年時点での一般的な目安としてお考えください。

エントリーレベル(100万〜250万AED / 約4,300万〜1億750万円) この価格帯は、初めてドバイ不動産に投資する方や、賃貸利回りを最大化したい方に最適です。中心部から少し離れますが、インフラが整備され、コミュニティとして成熟しつつあるエリアがターゲットとなります。 * JVC (Jumeirah Village Circle): ドバイで最も取引量が多いコミュニティの一つ。比較的手頃な価格でスタジオから2ベッドルームまで幅広い選択肢があり、安定した賃貸需要が見込めます。特に若い専門職や小家族に人気で、平均的な賃貸利回りは6%〜8%と非常に魅力的です。開発が進み、新しい商業施設や公園も増えています。 * [アージャン (Arjan)](/areas/arjan): ドバイ・ミラクルガーデンやバタフライガーデンに隣接する成長中のエリア。新しいプロジェクトが多く、モダンなデザインのアパートメントが手頃な価格で手に入ります。主要高速道路へのアクセスも良好で、将来的な価値上昇が期待できるエリアとして注目されています。Binghattiなどのデベロッパーがユニークなデザインの建物を次々と供給しています。 * [ドバイ・シリコン・オアシス (DSO)](/areas/dubai-science-park): テクノロジーパークとして計画されたフリーゾーンで、多くのIT企業が集積しています。そこで働く人々からの安定した賃貸需要があり、教育機関も充実しているためファミリー層にも人気です。コミュニティ内のインフラが整っており、生活しやすい環境です。

ミッドレンジ(250万〜500万AED / 約1億750万〜2億1,500万円) この予算帯になると、より中心部に近く、アメニティが充実した確立されたコミュニティが視野に入ってきます。自己使用と投資の両方を考える方に適しています。 * [ビジネス・ベイ](/areas/business-bay): ダウンタウン・ドバイに隣接するビジネスハブ。ドバイ運河沿いに高層アパートメントが立ち並び、職住近接を求めるビジネスプロフェッショナルからの需要が絶大です。運河ビューやブルジュ・ハリファ・ビューの物件は特に人気が高く、資産価値も安定しています。賃貸需要が非常に強いため、空室リスクが低いのが特徴です。 * [ドバイ・ヒルズ・エステート](/areas/sobha-hartland-and-sobha-hartland-ii): Emaarが開発する広大なマスターコミュニティ。緑豊かな公園、チャンピオンシップ・ゴルフコース、ドバイヒルズモールなど、全てが揃った環境は特にファミリー層に絶大な人気を誇ります。アパートメントはモダンで質が高く、コミュニティ全体のブランド価値が資産価値を支えています。ライフスタイルの質を重視するヨーロッパの投資家にも好まれます。 * [クリーク・ハーバー](/areas/creek-harbour): 将来的に世界で最も高いタワーが建設される予定の、ウォーターフロント開発エリア。マングローブの自然保護区に隣接し、都心にいながら自然を感じられるユニークな環境です。マリーナや遊歩道が整備され、リラックスしたライフスタイルを提供します。まだ開発途上であるため、将来的なキャピタルゲインが期待できるエリアです。

プレミアム&ラグジュアリー(500万AED以上 / 2億1,500万円〜) このレベルでは、ドバイを象徴するアイコニックなロケーションで、最高級のライフスタイルを手に入れることができます。資産価値の安定性とステータスを求める投資家向けの選択肢です。 * [ドバイ・マリーナ](/areas/dubai-marina): 世界最大級の人工マリーナを囲むように超高層ビルが林立する、ドバイで最も人気のあるエリアの一つ。マリーナウォークでの食事やショッピング、ビーチへのアクセスなど、活気ある都会的なリゾートライフが魅力です。マリーナビューのペントハウスや大型アパートメントは常に高い需要があり、資産価値が非常に安定しています。 * [パーム・ジュメイラ](/areas/palm-jumeirah): 世界的に有名なヤシの木の形をした人工島。高級ホテルやブランドレジデンスが数多く存在し、プライベートビーチへのアクセスが可能な物件も多いです。アトランティス・ザ・ロイヤルをはじめとするランドマークがあり、世界中の富裕層がセカンドハウスを構える場所です。究極のステータスとプライバシーを求めるなら、ここが最適解の一つでしょう。 * [ダウンタウン・ドバイ](/areas/difc): ブルジュ・ハリファ、ドバイモール、ドバイ・ファウンテンを擁する、まさにドバイの中心地。世界中から観光客やビジネスマンが集まるこのエリアの不動産は、別格の資産価値を持ちます。特にブルジュ・ハリファ・ビューやファウンテン・ビューの物件は、常にプレミアム価格で取引されます。Emaarが手がける高品質なアパートメントが多く、賃貸・売買ともに流動性が非常に高いのが特徴です。

購入費用の内訳:隠れたコストを理解する

ドバイで不動産を購入する際、物件価格だけに目を向けていると、予期せぬ費用に驚くことになります。投資計画を正確に立てるためには、物件価格以外に発生する諸費用を正確に把握しておくことが不可欠です。一般的に、物件価格の約7%〜8%を追加の初期費用として見積もっておくと安心です。ここでは、250万AEDの中古アパートメントを購入するケースを例に、具体的な費用の内訳を見ていきましょう。

購入時初期費用の一覧(2,500,000 AEDの物件の場合)

  • 物件価格: 2,500,000 AED
  • ドバイ土地局 (DLD) 譲渡手数料: 100,000 AED
  • 物件価格の4%。これは買主が負担する最大の追加費用です。ドバイ政府に支払う不動産の所有権移転税にあたります。
  • DLD 登記手数料: 4,200 AED
  • 50万AED以上の物件の場合、一律4,000 AED + VAT (5%の200 AED) がかかります。
  • 不動産仲介手数料: 52,500 AED
  • 物件価格の2% + VAT (5%) が標準です。これは、物件探しから契約、所有権移転までをサポートしてくれた不動産会社に支払う手数料です。
  • 登記代理人手数料 (Registration Trustee Fee): 4,200 AED
  • 所有権移転手続きを代行する、DLD認定のオフィスに支払う手数料です。こちらもVATが含まれます。
  • 無異議証明書 (NOC) 手数料: 1,050 AED (目安)
  • 売主が管理費などを滞納していないことを証明するために、物件のデベロッパーが発行する書類です。費用はデベロッパーによって異なり、通常500〜5,000 AEDの範囲です。多くの場合、売主が負担しますが、契約内容によっては買主負担となることもあります。

--- 初期費用合計: 約 161,950 AED

この計算からわかるように、250万AEDの物件を購入するためには、物件価格とは別に約16万AED(物件価格の約6.5%)の現金が必要になります。これに加えて、住宅ローンを利用する場合は銀行のローン設定手数料(ローン額の1%程度)や評価手数料なども発生します。これらの費用を事前に予算に組み込んでおくことが、スムーズな取引の鍵となります。

さらに、物件を所有した後はランニングコストも発生します。最も重要なのがサービスチャージ(管理費・共益費)です。これは、共用部分の清掃、セキュリティ、プールやジムの維持管理、景観維持、建物の保険などに充てられる費用です。サービスチャージは、RERAによって承認された金額が、物件の専有面積(平方フィート単位)に応じて年単位で請求されます。エリアや建物のグレード、アメニティの充実度によって大きく異なり、目安としては年間1平方フィートあたり15 AEDから30 AED程度ですが、パーム・ジュメイラの高級ブランドレジデンスなどでは40 AEDを超えることもあります。例えば、1,000平方フィートのアパートで単価が20 AEDであれば、年間のサービスチャージは20,000 AEDとなります。賃貸利回りを計算する際には、このサービスチャージを賃料収入から差し引いて考える必要がありますので、購入前に必ず確認するようにしてください。

ゴールデンビザ:不動産投資がもたらす究極の付加価値

ドバイでの不動産投資を考える上で、単なる金銭的なリターン以上に大きな魅力となっているのが、UAEの長期居住ビザ、通称「ゴールデンビザ」の取得可能性です。これは、アジアやヨーロッパの投資家にとって、ライフプランそのものを変えるほどのインパクトを持つ制度だと私は考えています。

ゴールデンビザは、特定の条件を満たす投資家や専門家、起業家などに発給される10年更新の長期居住ビザです。不動産投資を通じてこのビザを取得するための条件は、非常に明確です。

不動産投資によるゴールデンビザ取得の要件:

1. 最低投資額: 200万AED(約8,600万円)以上の価値がある不動産を1つまたは複数所有していること。 2. 資金源: 購入資金が自己資金であるか、UAE国内で認可された特定の銀行からのローンであること。オフショア銀行からのローンは認められません。 3. 物件の種類: 完成済み物件(Ready Property)でも、特定の認可されたプロジェクトであればオフプラン(未完成物件)でも対象となります。

このビザがなぜこれほどまでに魅力的かというと、単に長期滞在を許可するだけではないからです。まず、ビザのスポンサーを必要としません。つまり、特定の会社に雇用されている必要がなく、自由にビジネスをしたり、あるいは仕事をせずにドバイで生活したりすることが可能です。また、ビザ保持者は配偶者や子供、さらには家事使用人までスポンサーすることができ、家族全員でドバイでの生活基盤を築くことができます。6ヶ月以上UAE国外に滞在してもビザが失効しないため、自国とドバイを自由に行き来するライフスタイルも実現可能です。これは、ヨーロッパに主な生活拠点を置きながら冬の間だけドバイで過ごしたい方や、アジアでビジネスを続けながら家族の教育環境としてドバイを選びたい方にとって、理想的な選択肢と言えるでしょう。

私たちがサポートさせていただいたお客様の中にも、このゴールデンビザを目的として不動産投資を決断された方が数多くいらっしゃいます。例えば、シンガポール在住のある投資家は、ご子息の将来的な大学進学先としてドバイを視野に入れ、ビジネス・ベイに250万AEDの2ベッドルームアパートメントを購入されました。これにより家族全員のゴールデンビザを取得し、いつでもドバイに移住できるという「選択肢」を手に入れたのです。彼は、「投資リターンももちろん重要だが、将来の不確実性に備えて、家族がいつでも移住できる安全な場所を確保できたことの価値は計り知れない」と語っていました。

このように、不動産投資は資産形成の手段であると同時に、家族の将来を守り、より自由で国際的なライフスタイルを実現するための「鍵」となり得るのです。特に、自国の政治や経済情勢に不安を感じている投資家にとって、ドバイのゴールデンビザは単なるビザではなく、究極の「プランB」として機能します。200万AEDという投資額は決して小さくありませんが、それによって得られる安定性、安全性、そして自由を考えれば、非常に価値のある投資だと私は断言できます。

成功する投資家の習慣と、避けるべき落とし穴

長年この業界で多くのお客様の不動産取引をお手伝いしてきましたが、ドバイで成功を収める投資家にはいくつかの共通した習慣があることに気づきます。一方で、残念ながら期待した成果を得られずに終わってしまうケースも見てきました。その差はどこにあるのでしょうか。ここでは、成功のためのマインドセットと、初心者が陥りがちな落とし穴について、私の経験からお話ししたいと思います。

まず、成功する投資家は例外なく徹底的なリサーチとデューデリジェンス(適正評価手続き)を怠りません。彼らは、エージェントやデベロッパーの言葉を鵜呑みにせず、必ず自ら裏付けを取ります。具体的には、ドバイ土地局(DLD)の公式アプリ「Dubai REST」を使って過去の取引価格や賃料相場を調べ、Googleマップで周辺環境や交通アクセスを詳細に確認します。また、サービスチャージについても、RERAの承認した正式な金額を書面で確認し、将来のキャッシュフロー計算に正確に反映させます。特に重要なのが、デベロッパーの信頼性です。EmaarNakheelのような政府系の巨大デベロッパーは、その実績と信頼性において群を抜いていますが、新興デベロッパーのオフプラン物件に投資する場合は、過去のプロジェクトの完成実績や品質、財務状況などを慎重に見極める必要があります。成功する投資家は、感情や「ブーム」に流されず、常にデータに基づいた冷静な判断を下します。

次に、明確な「出口戦略」を持っていることも成功の鍵です。購入する前から、その物件を「いつ」「誰に」「いくらで」売却するのか、あるいは長期的に賃貸に出し続けるのか、という計画を具体的に描いています。例えば、「5年後の万博跡地Expo Cityの再開発が本格化するタイミングで、近隣エリアのこの物件を売却してキャピタルゲインを狙う」あるいは「この物件はゴールデンビザ維持のために長期保有し、安定した賃料収入を老後の年金代わりにする」といった具体的なシナリオです。出口戦略が明確であれば、短期的な市場の変動に一喜一憂することなく、長期的な視点で資産を運用することができます。目的が曖昧なまま「儲かりそうだから」という理由だけで購入してしまうと、市場が調整局面に入ったときにパニックに陥り、不本意な価格で売却してしまうことになりがちです。

一方で、初心者が陥りがちな最大の落とし穴は「オフプランの幻想」です。オフプラン(未完成物件)は、完成済み物件よりも安価で購入でき、完成時に価値が上昇するという魅力的なストーリーで語られることがよくあります。確かに、優れたデベロッパーの優良なプロジェクトであれば、それは現実になります。しかし、全てのオフプランがそうなるわけではありません。派手なマーケティングやCGパースだけに惹かれて契約し、完成が大幅に遅れたり、約束された品質やアメニティが実現されなかったりするケースも残念ながら存在します。特に注意すべきは、非現実的な支払いプラン(例:完成後5年払いなど)を提示してくるデベロッパーです。これは、プロジェクトの資金繰りに問題がある兆候かもしれません。私の助言は、特に最初の投資であれば、すでに完成していて賃貸需要やコミュニティの質を自分の目で確認できる「完成済み物件(Ready Property)」から始めるのが最も安全だということです。オフプランに挑戦するのは、市場とデベロッパーについての十分な知識を得てからでも遅くはありません。

Key takeaway

ドバイ不動産投資の成功は、物件そのものの良し悪しだけでなく、投資家自身の準備と戦略に大きく左右されます。リサーチを尽くし、明確な目標を持ち、信頼できるプロフェッショナルの助言に耳を傾けること。この基本を忠実に実行することが、ドバイという素晴らしい市場で資産を築くための最も確実な道筋です。

2026年以降を見据えて:山本 大輔からの最終アドバイス

この記事を締めくくるにあたり、アパートメント編集長として、そして一人の不動産プロフェッショナルとして、2026年以降のドバイ市場を見据えた私からの最終的なアドバイスをお伝えしたいと思います。ドバイは常に変化し進化する都市ですが、その根底にある原理原則は変わりません。

第一に、「品質」と「ロケーション」という不動産の本質に立ち返ることです。市場が活況を呈しているときは、どんな物件でもある程度価値が上昇するように見えます。しかし、市場が安定期や調整期に入ったときに真価が問われるのは、やはり「良い場所」にある「良い建物」です。目先の利回りや派手なプロモーションに惑わされず、そのコミュニティが長期的に人々を惹きつける魅力を持っているか、その建物が優れたデザインと堅実な施工で建てられているかを見極めてください。例えば、エマール・ビーチフロントのように、ドバイマリーナとパームジュメイラという二大人気エリアの間に位置し、プライベートビーチへのアクセスという唯一無二の価値を持つプロジェクトは、市場の波に左右されにくい強固な資産価値を維持するでしょう。このような「代替不可能な価値」を持つ物件に投資することが、長期的な成功の鍵となります。

第二に、マクロな視点を持つことです。ドバイ政府が発表している「Dubai 2040 Urban Master Plan」のような長期的な都市計画に目を通すことは非常に重要です。この計画では、人口を580万人まで増加させ、公共ビーチの長さを400%拡大し、総面積の60%を自然保護区や緑地にするという壮大なビジョンが描かれています。これは、将来どのエリアが発展し、どこにインフラが重点的に投資されるのかを知るためのロードマップです。例えば、パーム・ジェベル・アリの再始動や、ドバイ・アイランドの開発などは、このマスタープランに沿った動きであり、これらのエリアに初期段階で投資することは、将来大きなリターンをもたらす可能性があります。個々の物件だけでなく、都市全体の成長ストーリーの中で自分の投資を位置づけることで、より確信を持った判断ができるようになります。

最後に、信頼できるパートナーを見つけることです。ドバイの不動産市場は情報量が多く、法制度や慣習も独特です。特に海外からの投資であれば、現地の事情に精通し、あなたの利益を第一に考えてくれる誠実なエージェントの存在が不可欠です。私たちガイア・リビングでは、単に物件を仲介するだけでなく、お客様一人ひとりの目標やライフプランを深く理解し、税務や法務の専門家とも連携しながら、購入から管理、そして将来の売却まで、長期的な視野に立った最適なソリューションをご提案することを使命としています。私たちはお客様を、一回限りの取引相手ではなく、ドバイでの資産形成の旅を共に歩むパートナーだと考えています。

ドバイは、アジアとヨーロッパの投資家にとって、依然として世界で最もエキサイティングで機会に満ちた市場の一つです。この記事でご紹介した戦略が、皆様のドバイでの成功への第一歩となることを心から願っています。ご自身の目でこの都市の活気を確かめに、ぜひ一度ドバイを訪れてみてください。その際には、お気軽に私たちガイア・リビングのオフィスにお立ち寄りいただければ幸いです。市場の最新情報と、あなたに最適なアパートメントをご用意してお待ちしております。

出典

Frequently asked

Questions, answered

外国人がドバイで不動産を所有できますか?
はい、可能です。ドバイ政府が指定した「フリーホールドゾーン」と呼ばれる特定のエリアでは、外国人が土地と建物の完全な所有権を持つことができます。ドバイマリーナやダウンタウン・ドバイなどが代表的なエリアです。
ドバイ不動産投資の主な税制優遇は何ですか?
ドバイでは、個人所得税、キャピタルゲイン税、固定資産税が課されません。また、賃貸収入に対する所得税もありません。これは投資家にとって非常に大きなメリットです。
不動産購入でドバイのゴールデンビザを取得できますか?
はい、取得できます。200万AED(約8,600万円)以上の価値がある不動産をローンなし、または承認された現地銀行のローンを利用して購入することで、10年間の長期居住ビザである「ゴールデンビザ」を申請する資格が得られます。
ドバイでアパートを購入する際の初期費用はどのくらいですか?
物件価格に加えて、約7%〜8%の初期費用を見込むのが一般的です。主な内訳は、ドバイ土地局(DLD)への譲渡税(4%)、不動産仲介手数料(2%+VAT)、NOC発行手数料、登記手数料などです。
ドバイの「サービスチャージ(管理費)」はどのくらいかかりますか?
サービスチャージは物件の場所、グレード、アメニティによって大きく異なりますが、一般的なアパートメントでは年間1平方フィートあたり15〜30AEDが目安です。購入前に必ずRERAの承認した金額を確認することが重要です。
アジアとヨーロッパの投資家で、ドバイ不動産へのアプローチに違いはありますか?
傾向として、アジアの投資家は高い賃貸利回りやキャピタルゲインを重視する一方、ヨーロッパの投資家はセカンドハウスとしての利用やライフスタイルの質を重視する方が多いです。ただし、これはあくまで一般的な傾向であり、個々の投資目的によって最適な物件は異なります。
山本 大輔 — portrait
著者
アパートメント編集長

佐藤は、JVCのスタジオ賃貸利回りからパーム・ジュメイラにあるブランドレジデンスまで、アパートメントでの暮らしを深く理解しています。間取り図、管理費、眺望が彼の専門分野です。建物の比較やレイアウトの具体的な分析、管理費とアメニティのバランスの評価、そしてどのタワーにプレミアムを支払う価値があるかについて、正直な意見を述べます。

受信トレイへのメッセージ

月に一度、厳選されたメールをお届けします。市場分析、新規物件情報、スパムなし。